研究室

●研究活動

中枢神経系の異常の最終表現型である行動異常の解析

・自発的活動量の測定(オープンフィールドテスト ホームケージモニタリングシステム)

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 新奇環境下、ホームケージでの自発的活動量を測定する解析装置です。ADHDなどの発達障害モデルマウスの場合、自発的活動量に変化が生じることがあります。また、同時に不安様行動や探索行動を解析することも可能です。

 


・社会的相互作用の測定(1個体用、2個体用、複数個体用、ホームケージモニタリングシステム)

体験学習イメージ

 新規環境下、ホームケージ内での他個体との社会的相互作用を解析する装置です。他個体に対して興味を示すかどうかを、1対1、1対2、複数個体の自由環境下で評価することができます。自閉症などの発達障害の症状の一つである、社会的コミュニケーションの異常を評価することが可能です。


・記憶/学習試験(タッチパネルオペラント学習試験、受動的回避試験)

一日の生活イメージ

 記憶の定着、保持、想起を解析することができる装置です。学習障害などの発達障害の症状の一つである、学習能力の異常について評価することが可能です。


発達障害の発症原因となる分子、細胞基盤の解析

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・形態学的解析

 行動異常の原因となる、組織構築、神経細胞の分布、神経投射、神経分化の異常を、免疫組織学的手法、一般組織染色、トレーサーを用いたラベリング法を用いて、形態学、組織学、細胞生物学的解析します。

・遺伝子発現解析

 形態や神経回路の構築、シグナル伝達の異常の原因となりうる遺伝子発現の異常について、RT-PCR、マイクロアレイ等の方法を用いて解析を行います。また、標的となる遺伝子については、脳内炎症、酸化ストレス、さらにはエピジェネティクスをキーワードに、データベースを用いて絞り込みを行います。

卒業研究テーマ

令和4年度

■胎仔期エタノール曝露時期が発生に及ぼす影響を明らかにする
■胎仔期エタノール曝露が誘発する行動異常の検出
■バルプロ酸の胎仔期曝露による行動異常発現の遺伝毒性学的解析
■タッチパネルオペラント学習試験を用いた母胎環境が仔の学習に及ぼす影響の評価
■胎仔期の社会的敗北ストレス曝露は脳機能の発達と成熟に影響するのか
■社会的敗北ストレスの胎仔期曝露が群れ環境下での行動と記憶・学習に及ぼす影響

令和5年度

■Poly(I:C)の胎児期曝露は生後の大脳皮質の組織構築に異常を誘発する
■妊娠中の社会的敗北ストレス曝露が仔の大脳皮質の形態形成に与える影響
■妊娠中の環境要因が母獣の行動に及ぼす影響と仔の発達との相関
■複数個体飼育環境下における発達障害様行動異常の検出
■妊娠中の拘束ストレス曝露が誘発する大脳皮質の神経新生の攪乱

●研究室の風景

英語学習イメージ

卒業式後の研究室でのお祝い会の一場面です☆